第22章 相変わらずの目撃者
「それにしてもエマ。
君はもう大丈夫なのか?」
エルヴィンは心配そうに
エマに目を向ける。
「……あまり記憶が定かではないんですが、
相当エルヴィンさんに
迷惑をかけた記憶はあります………」
エマはそう言いながら頬を赤らめた。
「迷惑ではなかったが、
さすがに年を感じずにはいられなかったな。」
エルヴィンはそう言って笑う。
「だが、あれだけすると、
君も身体にガタがきてるだろう?」
「……はい。
色んな部分が痛いです……」
エマは自分の発言を誤魔化すかのように、
腕を摩った。
「エマさん、相当善がってたもんな……」
「ジャン見てたの?!」
「………少しだけ。」
思わずエマから目を逸らすジャンを見て
エマは一気に赤面する。
「ドアの鍵が壊れていたからね。」
エルヴィンは笑いながら言った。