第4章 料理長らしく
「とにかく、この配給不足が
いつまで続くかが問題だ……
少し憲兵団にも掛け合ってみるか。」
「憲兵団は、いつも通り配給されるんですか?」
「ああ。そうみたいだな。」
エルヴィンは大きくため息を吐く。
「……相変わらず不平等ですね。」
「エマ。そんな顔をするな。
大丈夫だ。早いところどうにかする。」
あからさまに
不満気な表情を浮かべるエマに
エルヴィンは優しく声をかけた。
「私もサラに少し話してみます。
もしかしたら、こっそり食料を
分けてもらえるかもしれないので。」
「君にはかなり迷惑をかけるね……
ありがとう。」
エルヴィンは、またエマの頭を
撫でようとするが、
「おっと。またリヴァイに
怒られるところだったな。
私はそろそろ退散するとしよう。」
そう言って笑い、食堂を後にした。