第4章 料理長らしく
「その通りだよ。
さっきも会議で議題に上がったんだが、
調査兵団もかなり節約を
強いられることになりそうなんだ。」
エルヴィンは困ったように
首筋に手を当てた後、
「エマ、すまない。私の力不足だ……
どうにかして食料を調達できるように
掛け合ってみるから、
それまでは少ない食料で、
どうにかしてもらいたい。」
と、エマに頭を下げた。
「エルヴィンさん、やめてください。
エルヴィンさんのせいじゃないですから。」
エマはそっとエルヴィンの手に触れると、
「そろそろそうなるだろうな、
とは思っていたので……
とりあえず、
菜園でとれた芋もまだありますし、
どうにか凌ぎます。」
そう言ってエルヴィンに笑いかける。
「ありがとう。
君が料理長で良かったよ。」
エルヴィンはエマの頭を優しく撫でた。