第20章 栄養ドリンクの秘密
ある日の事、ハンジの部屋には、
怪しげな煙が立ち込めていた。
「……分隊長、
また不思議な薬作ってるんですか?」
部屋に入るなり、モブリットはため息を吐く。
この人の実験が始めると、
もう止めることは不可能だ。
そう思いながらも、
「あの、それ、また団長に
見つかったら怒られますよ?」
と、ハンジの肩を叩いた。
「いや、これはエルヴィンに
プレゼントするために作ってるから。」
「えっ、これをですか?」
モブリットは明らかに身体に
悪そうな色の液体をそっと覗き込む。
「そうだよ。最近エマと別れて
落ち込んでるからね。」
ハンジはそう言いながら、
その液体に、また別の液体を混ぜた。
すると、一気に綺麗な黄色になる。