第9章 最高で最悪な一年
じんやもゆめもぐっすり眠ってた。
家に着いた時、荷物持つよとさくらは言ったがおれはもたせねぇ。
「大丈夫だから」
じんやもゆめも抱っこし、今日買った荷物も全部また俺を申し訳なさそうに見るさくらに
「俺は力持ちだから気にすんな」
とか言ってみる。
『じゃあ私も抱っこして!!』
「ふざけんな、お前まで抱っこしたら腕折れるわ!」
いくら力持ちでも腕は2本しかねぇ。
その2本はじんやとゆめで埋まってる。
マンションの駐車場で笑いながら話せるってのが幸せすぎて一生このままでいいとか思った。
『じゃあ、帰ったらたくさんぎゅーしてね。』
「いいぜ。お前が俺があげた服着てくれるならな。」
と少し匂わす。
頭にはてなを浮かべた櫻を前に歩かせながら俺は早くあのワンピースを着せたくて仕方がなかった。