第9章 最高で最悪な一年
松田side
さくらがさっきからソワソワしてると思ったらワンピースが気になるんだとよ。
萩、俺の嫁可愛くね?
あのさくらが久しぶりに欲しいなって口にしたやつだぜ。これ買うしかねえだろ。
とさくらと話してる間もずっと思っていた俺は帰る直前にトイレと言って席を立った。
急いであのワンピースがあった店に向かいさくらのサイズを取り会計を済ませてすぐにさくらのところに戻った。
バレねぇように荷物全部持ってさくらの車rx-7に向かった。そーいや、鬼公もゼロもこの車乗ってたな。
さくらといる時は基本俺が運転してるが今日は珍しく私が運転したいなんて言い出すさくら。
さくらの車だから別に俺が運転する必要はないしと思い車の鍵をさくらに渡す。
マニュアル乗ってる時のさくらはサングラスかけてクソかっこいい。
慣れた手でシフトをかえ久々のさくらの運転の助手席に乗る俺は萩にメールを打ってた。
『萩?』
「そ。今日は嫁とデートしたぜって送ってる。」
普段は仕事のことしか送らなかったり自分のことしか送ったりしないがデートした日は必ずさくらやじんや、ゆめのことを書いて送ってた。
「受け取ってくれねぇか。」
『きっと後ろからじんぺーちゃんのろけんのやめてくれない?とか言ってきそう』
って笑いながら話す櫻。
「いいじゃねえか。惚気る相手なんざ、あいつらしかいねぇんだから。」
もうすぐ日が暮れそうな時に博士の家に着いた。