第9章 最高で最悪な一年
千速さんのかっこよさを2人で語ってる時
白のレースとシルクで作られたシンプルだけどかわいいワンピースを見つけた。ただ歩きながら横目で見ていたら前から人が来ていたことに気が付かず、陣平に肩を抱き寄せられた。
「どこ見て歩いてんだ。ぶつかるとこだったぞ。」
『あ、ごめん。ありがとう』
驚きもせず自然と私を抱き寄せてくれる陣平に胸をときめかせた。
いくつになってもかっこいいなぁ。ほんと。イケメンすぎる。
なんなら年取る度にイケメンになってない!?
「…」
1人で悶々としてるところを楽しそうに見つめてる陣平が声をかけた
「少しあちぃな。休憩しようぜ。産後の体に悪いだろ。」
と言ってすぐ近くの有名コーヒーチェーン店に入った。
「何飲む?」
『んー、キャラメル系の甘いやつ飲みたいなぁ。』
「わかった。外の日陰のとこ空いたから席とっておいて。」
『わかった。荷物持ってくね』
日陰の席に座って木の影から見える行き交う人たちを見てボソッと
『平和だなぁ。これからも私たちが平和にしていかないとね』
と言ったら
「そのために俺たち警察がいるんだから当たり前だろ。」
といつのまにか飲み物を受け取ってそばに来ていた陣平に言われた。
語尾には平和じゃなきゃぶっ殺す
なんて聞こえた。