第7章 お墓参り
『博士、お願いがあるの。』
「わしにできることならなんでも協力するぞ」
櫻、何を頼むんだ?
『もしかしたら、私も陣平も何かあるかもしれない。』
『もしそうなったら、陣弥のことお願いしたい。』
「櫻!!」
確かに俺も桜も危険な仕事なのは重々承知だ。だからって..
「松田君、君はどう思う?」
「おれは…」
『私もあなたも頼れる人がいないの。博士は大体家にいるし一番安全かなって』
「俺は、櫻と陣弥の命が一番です。櫻が頼りにしているのがあなただということがわかりました」
櫻と陣弥のこと俺の代わりに守ってくれんのは
「お願いします。櫻と陣弥、俺にもしなにかあったらよろしくお願いします。」
「わかった。ふたりがそういうなら任せなさい。でも子供だった櫻が母親かあ。わしの孫ができたみたいでうれしいのお」
多分、櫻が俺に何の相談もなく決めたのには、この前諸伏からもらった手紙が何か関係してんだろう。
退院してすぐに手紙を見た櫻は少し困った顔をしていた。
同業者の俺にも言えないってことは潜入捜査だろう。
俺が一番困るぜ。諸伏も、ゼロも連絡が取れないからな。