第4章 出産
予定日は7月末。
この真夏に出産するのはキツくて。でも一日中家にいるし、陣平はすぐに帰ってきてくれるし、暇だと思う時間すらなかった。なんなら産休とは言っても仕事しないのはどうも嫌でリモートでもできる仕事はさせてもらえた。
プルルルルプルルルル
『もしもし?陣平?どうしたの?』
「さくら!今すぐ警視庁に来い!もしくは近くのコンビニに逃げろ!!」
え?どうしたの
『え、どうして、?』
この時すでに陣痛みたいな痛みがお腹にあった。
「この前の犯人が家を知ってたみたいでFAXが届いたんだ!!今からマツダサクラの家に行き殺害するってな!!」
『うそ、…。陣平、どうしよう…、いま、、お腹痛くて、、多分陣痛…』
痛い…動けない…いや、動かないと…。
ドンドン!!!ドンドンドンドン!!
「ちっ。くそ…!!!!さくら、鍵は閉めてるな!?」
『う、うん。陣平…早く来て…』
「あと2、3分で着くから待ってろ!!!」
陣痛がなければ撃退できたかもしれないけど流石に動けなくて、ドンドンなるドアが怖くて、毛布で耳を塞いだ