第3章 Fr.2
アオイ「はぁはぁはぁ.....。」
千秋「大丈夫か?アオイ?」
アオイ「......俺はアオイじゃない....俺は....ハルカ...七瀬遙だ。」
千秋「七瀬遙....それが君の本名?」
と聞くとこくんと頷いた。
遙「そこにいるのは橘真琴。俺の幼馴染だ。」
真琴「ハル...やっと思い出してくれたんだね?」
遙「真琴と俺は付き合ってたんだ...。毎日俺の家に寝泊まりしていた。でも、ある時真琴は狂いだしたんだ....。俺に性的暴力を加えるようになったんだ....。」
真琴「だってハルが俺だけ見てくれなくなるんじゃないかって...不安になったんだ。」
千秋「酷い....。」
遙「挙句の果てに....真琴は俺を殺した....。」
千秋「え?」
真琴「だって.....俺のものにしたかったんだもん....ハルを殺せばずっと一緒に居られるでしょ?そう思ったんだ!ふふふ.....ははは....。」
千秋「.....狂ってる。」
真琴「そうだよ?俺は亡骸のハルとずーっと一生に暮らしてたんだ....。でもね?何の反応もなくてつまんなかったんだあ。また再会出来て嬉しいよ?ハル。」
そうか!やっと合点がついた。最初に橘くんが言っていたことはこういうことだったんだ!
千秋「でも何で七瀬くんがここにいるんだ?橘くんに殺されたんだろ?」
遙「俺は、人魚として生まれ変わったんだ。」
千秋「嘘だろ⁉︎七瀬くん、人魚なのか⁉︎」
遙「黙ってて悪かった....。本当のこと言ったら嫌われるんじゃないかって怖くて....。」
千秋「.....七瀬くん....。」
遙「今まで短い時間だったが、お世話になった...。もうお前には迷惑をかけない...もうお別れだ。」
千秋「は?ちょっと待てよ。理不尽過ぎるだろ!まだここにいろよ。」
遙「でも...。」
真琴「ねえ?話は終わった?もう良いよね?」
と何故か橘くんがカッターナイフを持って俺に近づいてきている。