第2章 Fr.1
家を出ると帰省していたのか、近所に住んでいる同級生、橘真琴に会った。
真琴「あれ?藤澤くん?」
千秋「橘くん、久しぶり。帰省してたんだね?」
真琴「うん、昨日帰ってきたばかりで2週間くらいはここにいるかな?あれ?」
とアオイの姿を見て橘くんはびっくりした顔をした。
すると、アオイは何を思ったのか俺の服の袖をキュッと掴んだ。
千秋「え?アオイ?どした?橘くん...アオイのこと知ってるの?」
真琴「.....アオイ?今、アオイって名前なの?」
千秋「うん、まぁ、そうだけど...記憶を失くしてるみたいで....仮に「アオイ」って呼ばせて貰ってるよ?」
真琴「そっかあ、そうなんだ..。俺のこと忘れちゃったんだ..ハルちゃん?」
と橘くんが言った瞬間
アオイ「くっ...。」
とアオイがもだえだした。
千秋「え⁉︎アオイ⁉︎どした⁉︎大丈夫か!」
真琴「....。」
ともだえるアオイを橘くんは怖い形相で見つめていた。
橘くんってこんな怖い顔する人だったけ?
アオイ「はぁはぁはぁ...俺の前から居なくなれ...。」
真琴「ええ?また再開出来たのに酷いなあ、ハルちゃん。
藤澤くん、ハルのことよろしくね?」
と手を振って去って行った。