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訳アリ主と恋スル執事たち【あくねこ短編集】

第13章 漆月☩しづき☩の惑い【🗝 ⇆ 主 *】


「ぁ、………ひぅ、」

………と。彼女が脚をすり合わせているのを、視界の端でとらえた。



「え、あっ………!」

ぴったりと閉じられていた膝を開き、秘められた箇所を探る。



「やっ……そんな、とこ………。」

恥ずかしがって脚をとじようとする彼女を押さえつけ、ほんの少しだけ指先を埋める。



「わかるか? 俺の指が、あんたのなかにいるって」

蝸牛が這うような緩やかさで、ゆっくりと内側をすり上げる。



指一本でも軋むそこは、とても狭かった。

彼女が反応した場所を探りながら、奥へ奥へと侵食させる。



「やっ……言わないでっ………! ひあっっ!」

けれど内側のある一点をかすめた時、彼女の腰が跳ねた。



「ここ……か」

弱点をみつけた彼は、そこばかりを何度も何度も捏ねてくる。



「あ、……ぁっ、……あぅ………っ」

指先が出入りするのに合わせて、その唇から艶音が零れる。

彼にしがみついたまま、快楽に沈み込んでいった。
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