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虎は姫に過保護なり

第2章 ハート海賊団


「あれ?顔赤いよ?大丈夫?」
「う、うん、平気よ…」


本当は目のやり場に困るが黙っておこう…


「…で、お前は何者だ、なぜ漂流していた?」




ここでようやく自分の身に起こった事を思い出してあやめは話し始めた

自分がワノ国の人間で、姫であること
そして海軍が来て船に乗り、その後嵐に見舞わられ大破しそのまま海に投げ出され今に至ると


「経緯は分かった、だが…なぜ国の姫如きで海軍に狙われる?」
「…それは……多分、私に特別な力が、あるから…」

そう答えるあやめの声は震えていた

「特別な力だと?それは悪魔の実とは関係ねぇのか?」
「悪魔の実?それはなんですか?」
「え?あやめは悪魔の実知らないの?……そういえばボク達のことも知らない感じだよね?」



最悪の世代のルーキーであり、手配書では賞金首5億の海賊
オペオペの実の能力者
死の外科医の異名持つハート海賊の船長

ここまできて知らない人はほぼいないだろう


「ご、ごめんなさい…私、そういった事に疎くて…お二人とも有名人だったのですね」

しゅん…と動物の耳でもあったら垂れ下がっているような雰囲気の中ドアが勢いよく開けられた


「あー!!キャプテンずりぃっスよ!!」
「ベポてめぇ!抜け駆けしやがって!」

入った来たのはクルーのシャチとペンギン


「あの、こちらの方も…?」
「はぁ…うちのクルーだ」
「うるさいけど、いい奴らだから安心してよあやめ」

「うるさいとはなんだ!あ、俺シャチって言うんだ」
「へぇー、あやめって言うんスか、俺はペンギンッス」

男性二人、シャチとペンギンが加わり診察室がぎゅうぎゅうになった


「とりあえず、お前は足にヒビが入ってるからまともに動けるまで安静にしてろ。これからの事を考えるのはそっからだ」
「え…?」
「ベポ、こいつの身の回りの世話しろ」
「アイアイ、キャプテン!任せてよ!」
「あのっ、そんな、助けてもらっただけで十分です…。それに、私、追われてる身なので皆さんに迷惑かけちゃいます…」

いい人達なのに、自分のせいで迷惑をかけるのは申し訳ないと断ろうと言葉を続けると


「元々首狙われてるんだ、何を今更。それに襲いかかってきたら返り討ちにするまでだ。…お前が気にすることじゃねぇ」

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