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虎は姫に過保護なり

第3章 心境変化


(……私なら、治せるかな…この力で。

でも、また、この力のせいで……嫌な思いするのは…怖い…)


少しだけ薄れていた嫌な過去がフラッシュバックし、無意識に服の袖をぎゅっと握る



(……でも、私、この人を、ローを治したいわ)


ベッドに苦しげにいるロー

見た目は怖いし、言葉もぶっきらぼう、海賊だからきっと悪い事もしてきたんだと思う

だけど、私が見ている彼は面倒見が良くて、こんな私にも気遣ってくれて、ベポやシャチ、ペンギンを大切にしている優しい人



もし、私の力を見てお父様のように変わってしまうのであっても



私は




彼になら、使われてもいい










はじめて自分の意思で癒しの力を使う事に決めた


その瞬間、体の奥からじんわりと暖かくなるような不思議な感覚がしゆっくり目を瞑る

そして、ローの体に手をかざした





淡い輝きがローを包む


手にできた傷も消え、体内で暴れていた毒素も抜け、ローの顔色が良くなっていく



意識が戻る直前であやめはそっとその場を離れた






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