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炎のように【鬼滅の刃/煉獄杏寿郎】

第10章 これから


「俺は本当は嬉しいんだ。」
杏寿郎が、らしくもない声音で、話し始めた。
「君には悪いと思う。でも、君が命をかけた戦いを、もうしなくていいと思うと、俺は嬉しい。自分は命をかけた戦いをしているのに、矛盾してると思う。こんな俺を軽蔑するか?」
愛する人には安全なところにいて欲しい。それは紛れもない杏寿郎の本心だ。しかし、彼女には彼女の理由があって、命をかけた戦いをしていた。それが出来なくなって嬉しいなどと、本当は思ってはいけないことだ。
緋色には杏寿郎の気持ちが痛い程わかっていた。自分だって杏寿郎が任務に行く時、少なからず不安を抱くからだ。
緋色は杏寿郎の頬に手を添えると、自分から口付けた。あなたの気持ちがわかる、と。愛する人には無事でいて欲しい気持ちは自分も持っているのだ、と。
「緋色、愛してる。」
緋色の気持ちが伝わったのか、杏寿郎は嬉しそうに笑う。
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