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炎のように【鬼滅の刃/煉獄杏寿郎】

第9章 この先の未来に


緋色は目を開けた。
(ここは、どこだろう。)
見覚えのない天井に、緋色は考える。と、自分が鬼を倒した後に意識を失ったことを思い出す。慌てて体を起こすが、眩暈がして、そのままベッドに倒れてしまう。
「失礼します。」
ノックの後にそう声がして、ドアが開けられた。蟲柱の胡蝶しのぶだった。
「目が覚めたようで良かったです。まだ眩暈がするでしょうから、ベッドから起きないでくださいね。」
(胡蝶様がいるということは、ここは蝶屋敷か。)
倒れた後に運び込まれたのだろう。みんなに迷惑をかけてしまった。しのぶは、血圧や脈拍を測っている。
「そうだ、毒で喉が傷ついています。まだしばらくは話さないでください。」
しのぶの言葉に、緋色は頷く。鬼の毒の霧を吸ってしまったのがわかり、ますますいたたまれなくなる。
「そう、小さくならなくて大丈夫ですよ。あなたの最後の言葉のお陰で、隠達は毒を吸わずに済みました。隠の皆さんが毒を吸っていたら、さらに被害が大きくなるところでした。」
そうしのぶに微笑まれ、緋色は胸を撫で下ろす。
「、、あぁ、それと、、」
部屋を出て行こうとしていたしのぶが振り返る。
「煉獄さんがずいぶん心配されてましたよ。今日の任務帰りに来るそうです。」
しのぶが部屋を出て行く。緋色は頭を抱えたくなった。
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