第6章 甘露寺蜜璃現る
「明日、甘露寺が来る。」
杏寿郎に言われ、緋色は少し考える。
「、、、恋柱の甘露寺蜜璃様でしょうか?」
緋色は名前は知っていたが、まだ会ったことがなかった。
「そうだ。君に会いたいそうだ。」
杏寿郎に言われ、緋色は内心首を傾げる。
鬼殺隊には女性が少ないからだろうか。
「女性同士会いたいのもあるだろう。それに彼女は今は立派に柱を務めているが、俺の継子だった。妹弟子が気になるのだろう。」
緋色の瞳が変わる。杏寿郎は緋色が変わった事に気づいたが、それがどんな感情なのかわからなかった。
「甘露寺は甘味が大好きだ。申し訳ないが今日のうちにありったけの甘味を買ってきて欲しい。彼女は良く食べるからな。」
「、、、わかりました。」
「彼女は素直で明るい女性だ。仲良くしてもらえると、俺も嬉しい。」
「、、、わかりました。失礼します。」
いつも以上に感情のこもらない声で答える。緋色は一礼すると、杏寿郎に背を向けた。