第14章 夏 【幸村】
そう言ってはしゃぐ私にたいして
『うん。綺麗だ。』
といつもの幸村君だった。
楽しいの私だけなのかな、、、。
花火大会も終わり2人で歩いて家に向かっている。
楽しかったのに自己肯定感が低すぎて悲しい気持ちになってしまった。
幸村君は色々話しかけてくれてるのに全然頭に入ってこず
「幸村君は私の事好き…?」
うわ。めんどくさい事聞いちゃった。。
最低だ。
「あ、ごめん。なんでもない。」
慌てて訂正するけど幸村君は困った顔してしまってる。
学年でも人気者で女子で嫌いな人なんていないような憧れの幸村君に告白して運良く付き合ってくれたのに嫌な思いまでさせちゃうなんて。しかもせっかく2人で初めての夜のデートに。
『〇〇はどうしてそんな事聞くの?』
「え、いや、ごめん。。」
『俺なんか不安にさせてるかな?』
「……。」
『まだ時間ある?』
「…うん。」
お互いしゃべらず近くの公園のベンチに来た。
中々切り出さないでいると。
『〇〇は俺のが好きじゃないの?』
「そんなことない。ただ不安で…。今日だって着慣れない浴衣着たけど幸村君はいつもと変わらない反応だし。ドキドキしてるのずっと私だけなのかなって…。」
『…うん。それで?』
「付き合ってそんなにたってないけどまだ手を繋いだぐらいで進展も特にないし、なんで私と付き合ってくれてるんだろ?とか色々考えちゃって。せっかくの花火大会なのに嫌な気持ちにさせてごめん。」
だめだ。泣きそう。勝手に不安がって泣くなんてもっと最低。
うんうん。って黙って聞いてくれていた幸村君。
顔なんて見れない。