第14章 夏 【幸村】
『〇〇こっち見て』
「ごめん。今見れない」
ぐっと手を引かれて強引に幸村君を見るように動かされる。
『俺は〇〇に告白されるより前からずっと好きだったよ?勇気なくて告白できなかったのに〇〇から告白してもらえてほんとに嬉しかったんだ。〇〇が思ってるより余裕も理性もないよ。』
そう言い終わる時にグイッと体を引き寄せられそのまま初めてのキスをした。
でもちょっと唇からずれてる……。
「……。。。」
『…。もう。〇〇が可愛い事言うから我慢できなくて勢いでしちゃったから…ちょっと失敗した……。』
幸村君は夜でもわかるぐらい顔が真っ赤で下を向いてる。
「幸村君もやっぱり14歳なんだね?」
『え?』
「勝手に大人っぽいって決めつけてたけど初めてそういうとこ見てなんか安心?した(笑)」
『…次はちゃんと上手にするから』
「…うん。」
『あと好きな女の子の前でぐらいかっこつけさせてよ。浴衣姿がいつもより可愛すぎたの顔に出すのダサいと思って。ほんとはずっと俺もドキドキしてたんだ。』
「ほんと!?嬉しい。」
『うん。可愛いよ。もういい時間だし帰ろうか?』
「そうだね、寂しいけど帰ろ」
『あ、あとさ…』