第1章 ぼく、さとにゃん♪
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「おぉー、リアル猫耳萌え(笑)」
「どうにゃ?さとにゃん、可愛いにゃ?」
「もう、可愛いなんてもんじゃないですよ」
えぇ?!
可愛いもんじゃないってコトは可愛くにゃいってコトにゃ?!
「可愛くないのにゃ…さとにゃんは、可愛くにゃいのにゃ…」
「なにしょぼくれてるんです?むちゃくちゃ可愛いって意味ですよ?」
にゃあんだ!そうにゃのかぁ!
「やったにゃ!これで今日もしょーくんに“さとしくん、かわいい”って言って貰えるにゃん♪」
「…なんで、翔兄ちゃんの名前が出るんです?」
ん?なんにゃ?かずくんの様子が…
「そんなに浮かれてる場合なんですかね?さとし…」
「…にゃ?」
なんにゃ?ぼくの野生の勘が、逃げろって言ってるのにゃ…
「男が恋人に服を贈るのは、それを脱がせたいからなんですってよ?」
「…にゃ…」
にゃに言ってるのにゃ?ぼくは恋人じゃないにゃ!
それに、まだ脱ぎたくないにゃ!しょーくんに見て貰うのにゃ!
「ふふふ…さとし…今日と言う今日は…」
「にゃ、にゃ、にゃんにゃ?!」
「ほら、こっちにおいで♡」
「い、い、イヤにゃ!」
「おいでっ!!」
ドンドンドン
「こら、和也!何やってんだ?!」
あ、しょーくんにゃぁ〜♪
「しょーくん、出してにゃ!ぼく可愛いお洋服をかずくんに着せて貰ったのにゃ!しょーくんに見せたいのにゃ!!」
「可愛いお洋服?…こら、和也!鍵を開けなさい!」
「…ちぇ」
かずくんが渋々鍵を開けた
「まったく、鍵なんか閉めて何を…」
「しょーくん、見てにゃ!フリフリにゃっ!!」
「ささささとしくんっ!!かかかかわいいっ!!!////」
「きゃー?!しょーくんのお鼻から赤い水が出て来たにゃーっ!!」
「…こんくらいで鼻血出すなよ…イイ年して」
ぼくは、今日初めて“鼻血”をみたにゃ!
またひとつ、お利口になったのにゃん♪
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