第4章 不思議な石
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夜中の商店街はだぁれもいにゃくて、し〜んと静まり返っていた
遠くでわんわんの遠吠えが聞こえた
さとし『きょ、きょうちゃん…こわい(泣)』
きょう『きゃっ!』
ぼくは余りの怖さにきょうちゃんを抱っこしたにゃ
え?何で猫にゃにょに抱っこ出来るんだって?
だから、今さとにゃん人間にゃ!
だって、夜にゃから♪
きょう『ちょっと!さとしくん急に抱っこしたらビックリするじゃない!』
さとし『ゴメンねきょうちゃん…ぼくあんまり怖くって…』
きょう『仕方ないわね…あ、その角を曲がったことろよ?』
さとし『…あの、暗そうな道?』
きょう『そう』
きょうちゃんが言う方を見たら、お店が並んだ路地の丁度裏っかわに、暗くて怖そうな道があったのにゃ
さとし『…ぼく、やっぱ帰ろうかな』
きょう『えぇ?せっかくここまで来たのに?』
さとにゃんはやっぱり怖くなって、もうお家に帰りたくにゃってしまったにゃ
そんで、帰ろうかなぁって思って後ろを向いたら、誰かの声がしたのにゃ
『大事な用があって来たのだろうに
引き返すのは、感心せんのう。』
きょう『あ、ボスだわ…!』
さとし『い、今の声って、ボス猫ちゃんなの?』
きょう『そうよ…ボスが呼んでるんだから、やっぱり行かなくちゃさとしくん』
さとし『う、うん…』
ぼくは、ごくりと唾を飲み込んだにゃ
きょう『…じゃあ、さとしくん、頑張ってね?』
さとし『うん、きょうちゃんありがとう』
ぼくは、勇気をふりしぼって、真っ暗くらな道を奥に進んだにゃ
真っ暗くらな道をずっと行くと、突き当たりに段ボール箱がいっぱいつんであったにゃ
んで、そにょ天辺に、真っ白な猫ちゃんが背中を向けて寝転にゃっていたにゃ
さとし『こ、こんばんわボスさん。はじめまして…』
『……』
ボス猫ちゃんは、ぼくが挨拶をすると、ゆっくり振り向いたにゃ
ボス『…はじめまそて、こんばんみ』
はじめまそて、こんばんみ??
キョトンとするさとにゃんを見て、ボスがニヤリと笑った
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