第3章 さとにゃんと、さとしくん
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(…さとしくん)
んにゃ?
(…さとしくん、ぼくだよ)
あ、こにょ声は…
「さとしくん、ここだよ」
「さとしくん!お兄さんさとしくんにゃ!!」
ぼくは、気がつくとまたふわふわの上に立っていた
そんで、またあの声によばれて振り向くと、さとしくんがいたのにゃ
「潤くんが帰って来て、良かったね」
「うん!ちょー嬉しいのにゃ♪」
「ふふ、潤くんも喜んでたよ?」
「ホントにゃ?」
「本当だよ、だって、NYでさとしくんの写真ばっかり眺めてたからね」
Σにゃ!じゅんくんが、さとにゃんの写真を?!
「じゃあ、ぼくと同じにゃ!ぼくも寂しくて、じゅんくんにょお写真みてたのにゃ!!」
「うふふ、あの、デッカイやつでしょ?」
「そうにゃ♪……あれ?さとしくんはにゃんでそんにゃこと知ってるのにゃ?」
「…いつも、みんなを見てるから」
見てる?
でも、さとにゃんお家でさとしくんに会った事ないのにゃ
ぼくが不思議に思って首をかしげていたら、さとしくんがちょっと寂しそうに笑いながら言った
「今は、さとしくんの夢の中だから、こうして姿が見えるけど
ぼく、とっくに死んじゃってるから、現実の世界では姿は見えないんだよ」
「…そうなのにゃ?」
そっか、さとしくんは翔くんが産まれる前に、死んじゃってたのにゃ…
「じゃあ、今ここに居るさとしくんは、おばけ?」
「ふふ、そうだね、似た様なものかな」
お、おばけ…おばけって…
「もっと、怖いと思ってたにゃ」
「うふふ、だってぼく、化けて出た訳じゃないからね?」
「にゃ??」
ん〜…何か違うのかにゃ??
ん〜、ん〜〜…
………
さとにゃん、猫にゃから、解らにゃいのにゃ!!(←だいぶ前に考えるのを諦めたのに、考えてるフリをしてました)
「さとしくんは、本物の人間に、なりたい?」
「Σにゃんっ?さとにゃん、本物の人間になれるのにゃ?!」
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