第10章 癒し猫さとにゃんにゃ♪
ずいぶん、長い間眠っていた気がしたけど
しょーくんの話では
さとにゃんが寝ていたのは、ほんの数時間だったらしい
でも
さとにゃんが急に、パッタリ眠ってしまったので
しょーくんは、気が狂ったみたいに心配してたって
かずくんが教えてくれた
だーりんは相変わらずかっこぃく
また猫に戻れるようになって良かったね、って言ってくれて
まーくんは、優しく笑って
悩み事が解決出来たみたいで良かったね、って言ってくれた
こうしてぼくは、今まで通り
大好きなみんなに囲まれて
ときたま猫になる、可愛い男の子(←笑)として
風山家で暮らして行くことになった
あ
因みにね
「…ん?さとしくん、この札なに??」
「あぁ、それ!しょーくんにあげるのにゃ♪」
「……売れ残り(泣)」
赤いお札は
ちゃんと、お似合いの人に、あげたのにゃ♪♪
──それから、数ヶ月後──
「雅紀、今日早いんじゃないのか?こら、和也!食事中にゲームするなと何度言わすんだ!潤!…い、いや、何でもない(汗)」
何時もと同じ朝
しょーくんの忙しない声が食卓に響いている
「うん、早いっちゃ、早いけど…もう一眠りしたいなぁ」
まーくんは、新しく自分のお店をオープンさせたばかりで
ちょっと忙しい
でも、ちゃんとお家に帰って来て、ぼくと沢山遊んでくれる
「だーかーらぁ、コレが俺の仕事だって言ってるでしょ」
かずくんは、この前ぼくをモデルにしたゲームが大当たりして
何だか“ぷちばぶる”って言う状態らしい
でも、相変わらずぼくに色んなお洋服を着せて喜んでは、遊んでいる
「…あ、そろそろ迎えの時間だな」
だーりんは、最近は“映画”っていうのの撮影で、てんてこ舞い
あんまりお家に居る時間がない
でも、やっぱ家が一番だって言ってぼくを抱っこして、癒やされるなぁ、って言っている