第9章 さとにゃんとさとしくんと、さとしくん
さとにゃんは、また
「あぁあんだってぇ?!」
ってなると嫌だったので
出来るだけの大きな声を出して言った
「だーかーらぁ、お爺にゃんは、誰にゃ?」
「あぁ?ワシか?わしゃあ、神さまじゃ!」
「えぇ?!お爺にゃんが、神さまにゃ??!」
思った以上の、ぽんこつにゃ!!(←だから、失礼だってば)
お爺ちゃんは、両手を腰に当てて、ちょっと偉そうにふんぞり返ると言った
「そうです、ワシが神さまです!!…なんか、ワシに用かの?」
「うん!さとしくんを、助けてあげてなのにゃ!!」
「さとしくん?」
「うんそう!ぼくと同じお顔の、男の子にゃっ!!」
「お前さんと同じ顔…?」
神さまは眉間にしわを寄せると、ゴソゴソとポッケを探って
中から、まん丸の黒縁メガネを取り出して、掛けた
「…あ~!あの、ワシがやっちまって、1日早く死なせちまった子か!!」
…にゃ?
「…1日、だけにゃ?」
「あぁ?何がじゃ?」
「さとしくん、もっと普通に長く生きられるハズにゃったんじゃ、ないのにゃ?」
「いやぁ?1日じゃよ?
あの時は悪いコトに、病院内で伝染病が発生してのぅ
一時に沢山赤子が死んでしもうて、順番を間違えてしもうたのじゃ!!」
「…にゃ…」
にゃんだか、今まで聞いたお話と、ちょっと違う気がするのにゃ…(←ちょっと所ではないです)
「さとしくん、もっと沢山生きられるハズにゃったって
さとしくんも、おとぉにゃんもおかぁにゃんも、言ってたにょら…」
「あ~、あの夫婦はのぅ…なんだかそそっかしい感じじゃったのぅ…」
神さまは、腕を組むと、うんうん、って感じで頷いた
「ワシの話をちゃんと聞きもせんで、ヤレ智が可哀想だの、生き返らせろだのと、ワシに詰め寄ってきてのぅ」
神さまは、ふぃ~っとため息を付くと、下唇を突き出して、フザケた顔をした
「つい、テケトーを言ってしまったのじゃ!!」(←ダメじゃん)