第9章 さとにゃんとさとしくんと、さとしくん
「そうなのにゃ?知ってるのにゃ?」
《し、知らねえよ!!》
とぼけたお顔をして、ねずみおじちゃんが、そっぽを向いた
「怪しいのにゃ…」
さとにゃんはねずみおじちゃんを、ジトッと睨んだ
「…正直に白状しにゃいと…」
さとにゃんはムキッと犬歯を見せて、にまりと笑った
「…次は、ねずみおじちゃんのあんよを、マグロちゃんだと思ってかじっちゃうのにゃ…
…あんよ、にゃくにゃっちゃうかも、にゃよ?(にやり)」(←それやったら、怪奇小説になっちゃうから)
《Σひーッ!!わわ解ったから、勘弁してくれッ!!!》
ねずみおじちゃんは、大袈裟に飛び退くと、両手を前に突き出した
「じゃあ教えるのにゃ!どうすればさとにゃん、死ななくて神さまにょトコに行けるにょら!!」
《…三途の川の番人の許可を受けるのさ》
ねずみおじちゃんは、つまらなそうに、口を尖らせた
「ばんにんちゃんにゃ?しょのヒトはドコにいるのにゃ?」
《…ココ》
「…にゃ?」
さとにゃんが、ドコにゃろうと思ってキョロキョロしてたら
ねずみおじちゃんが、自分を指差した
《…ワシだ》
「…にゃ?」
《…ワシが三途の川の番人だ》
ねずみおじちゃんは、お耳の中に指を突っ込んでふにふにしてそっぽを向くと
面倒臭をうに喋った
《ワシは罪を償う為に、この川の番を永遠に続けなきゃならんのだ
んで
退屈しのぎに無垢な魂を騙して喰らってたのさ》
Σにゃにゃっ!!
「にゃんて悪いねずみちゃんにゃ!!
やっぱり、さとにゃんがボリボリ食べちゃうのにゃっ!!」(←だからさ…普通に怖いから)
《Σじょ、冗談じゃねぇ!!許可してやるから、神公のヤローのトコにサッサと行きやがれッ!!!》
「Σにゃっ!!!」
お目めをひんむいて、ねずみおじちゃんが手を振ると
辺りが白いもやもやで包まれた
そしたら、さとにゃんのカラダがふわりと宙に浮かんで
さとにゃんは、また急に眠くなってしまって
ふにゃんと、目を閉じた