第9章 さとにゃんとさとしくんと、さとしくん
「どうしてさとしくんが二人もいるのにゃ?!
にゃんでちびっちゃいさとしくんを、おとぉにゃんとおかぁにゃんのトコにちゅれてっちゃ、ダメなのにゃ?」
(…連れてなんか行けないよ…
その子は、ぼくの見てる夢なんだ
ココは、夢の中の世界
君がさっきまで居た、死者の世界とは
また、違う世界なんだよ…)
「…はにゃあ…」
どーゆーコトにゃのか
さとにゃんには、さっぱりにゃ!
「にゃんか解んにゃいケド、おとぉにゃんと、おかぁにゃんが、さとしくんを待ってるのにゃ!
さとしくん、早く、おとぉにゃんと、おかぁにゃんのトコに帰るのにゃ!!」
(…帰る、だって…?
バカなコト言わないでよ
ぼくは、死者の国へなんか行かない
ぼくは、本当は死ぬべきじゃなかったんだ
ぼくは…
ぼくは…
…死んでなんか、ない)
「おにゃ?」
そうにゃったの?(←信じてるし)
(…そう…ぼくは…
ぼくは認めない…
ぼくは死んでなんかない…
必ず、甦るんだ…)
「…そんなコト、できないよ…
ねぇ、おおきなぼく…
…ぼくをココからだして…
パパとママのトコに、いかせて
…おねがい…」
ちびっちゃいさとしくんが、フード付きさとしくんを見ながらそう言って
ポロポロと涙をこぼした
フード付きのさとしくんは、そんなちびっちゃいさとしくんのコトを
黙ってじっと見ていた
さとにゃんは、そんなフード付きさとしくんを見て、思った
フード付きさとしくんも
ホントのホントに帰りたいのは
「風山家」
じゃなくて
おとぉさんと、おかぁさんのトコなんじゃないのかな
…って
…で
その頃の風山家
「あ゙あ゙ーーっ!!!さとしくんがっ!さとしくんがぁあああッ!!!」
「ちょっと、翔兄ちゃん!そんなに揺さぶったら、首もげちゃいますって(汗)」
「Σくくっ首もッ…!!ぃいやぁーーーっ!!!(超絶号泣)」
…やっぱリ、本家のパニック状態は半端ないです(笑)