第8章 しょーくんの願い事
「痛い痛い痛い!!さとしくん、人間の姿でも犬歯が半端ないんだからッ!!(泣)」
「ふりゅひゃぃ!!(ウルサイ)」(←しょーくんのスネを齧ったままです)
「勘弁してぇ〜っ(号泣)」
「ひやらッ!!(イヤだ)」(←足に抱きついて齧っております)
「のぉーーーッ!!(号泣)」
それからしょーくんは
おズボンが、さとにゃんのヨダレでべちょべちょになったので
もう一回、お着替えをした
「ちゅれて行ってくれにゃぃと、またかじっちゃうのにゃ!」
「わ、解ったよ…でも、ちゃんと大人しくしててよ?」(←着替えを余儀なくされたので、時間が無くて髪はオールバックのまま)
「はぁ〜ぃ、にゃ♪…トコロで、ドコ行くにゃ?」
「………み、見合い」
「にゃ?」
Σい、行くのにゃ?みあいッ!!(←ソコは気が付かなかったの?)
しょーくんは撫で肩を落として、はぁあ〜って、いっぱい溜め息をついた
「…やっぱさ…断るのは先方に悪いから…会うだけでもって、仲人さんも仰ってたし…」
「なこうど?」
CDが世に出る前に音楽シーンを彩っていた、アレのコトにゃ?(←ソレ、レコード)
「まぁ、とにかく会うだけだよ…どうせ、会ったら向こうから断って来るに決まってるんだから…(遠い眼)」(←逆ギャップ王子)
「ふぅ〜ん、断ってくれるのにゃ?」(←ちょっと安心)
「……」(←ちょっと否定して欲しかった)
しょーくんはまたもや残念なお顔をすると、さとにゃんに言った
「さとしくんも折角だから余所行きの服着る?」
「にゃん?」
しょーくんはそう言うと
「勝手にお邪魔しま〜す」
とか言いながら、かずくんのお部屋に入って行った
しょんで、ちょっとしてから、白い可愛いワンピースを手に持って戻って来た
「コレなんか良いんじゃない?」
「あ、しょれは前に着たことあるのにゃ!
かずくんが“成城のお嬢様風”とか言ってよろこんでたやつにゃ!」
「…あいつ、そんなコトしてたのか」
「確か、お揃いな感じの白いお帽子もあったはずにゃ♪」
さとにゃんは、自分でかずくんのお部屋からお帽子を探してきて
ワンピースにお着替えをすると、ソレを被った