• テキストサイズ

癒し猫さとにゃん♪

第8章 しょーくんの願い事








(ここは、どこ?)





……にゃ?





(ぼく、どうしてここにいるの?)





……ふにゃ??





(ままと、ぱぱは?


どうして、いないの?)





……さとし、くん?








何時もの真っ白なふわふわのうえで


ぼくは何時もと違うさとしくんをみた








(…まま…ぱぱ…


おうちにかえりたいよぅ


…まま…ぱぱ…


さみしいよう)








小さな小さなさとしくんが


ふわふわの上でうずくまって泣いていた








<お前は、死んだんだよ、風山智くん>








何にも無い空間に響き渡る


誰かの声








(…しんだ?


しんだって、なぁに?


ぼく、おうちにかえれないの?)





<…さあ、おいで、智くん>





(………)








さとしくんがしくしく泣きながら顔を上げると


眩しい光がさとしくんを包んだ








……さとしくん


いっぱい泣いてたのにゃ





……いっぱい、いっぱい


悲しそうだったのにゃ……








(………おうちに











かえりたい、よ……)








何時も通り眠くなって


ふわふわに寝転んだぼくの耳に





さとしくんの悲しそうな呟きが聴こえた








ぼくは


あぁ、さとしくんは


…とってもお家に帰りたいんだな…って





おもった












「……気が付いた?」

「にゃぅん?」


気が付くと、そこは近所の公園で


ぼくはだーりんのお膝の上に抱っこされていた


「…にゃぁ…ぼく、寝ちゃったにょら?」

「…寝たって言うか…急に気を失って倒れたんだよ」

「たおれたにょ?」


そうだったけにゃぁ〜?


って思いながら、さとにゃんはゴロンってだーりんのお膝の上で寝返りを打った


ふと


ぼくはお母さんのお膝の上を思い出した


「………?」


さとにゃんのお母さんは猫だから


お膝なんてない


なのにさとにゃんは、お母さんのお膝の上に抱っこされてるって言う


にゃんだかとっても懐かしい気持ちになっていた



/ 227ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp