第8章 しょーくんの願い事
「…いいにゃぁ///」
公園へ着くと、ソコにはわんこが二匹いて、ご主人さまにボールを投げてもらって取って来る遊びをしていた
さとにゃんは、じゅんくんに良くしてもらっていた、ねずみちゃんの遊びを思い出していた
「ぽぃって、だだって、にゃにゃにゃ〜んって……楽しかったにゃぁ///」
「…どうした?」
「さとにゃん…ねずみちゃんでじゅんくんに遊んで貰いたいにゃぁ///」
「…え?…その、姿で?」
「……」
…解ってるのにゃ
そんなことしても、きっとおもろくないのにゃ
前足でちょぃちょぃ突いて転がしたり
鼻先でつんつんしたり、甘噛みしたり
…人間の姿じゃ、そんなの、出来ないのにゃ
「…猫の姿が恋しいの?さとし」
「…うん///」
「…猫に、戻りたい?」
「……ぅん////」
(……そんなコトは、させないよ)
「Σえっ…?」
ぼくの頭の中で、何時か聞いた声が低く響いた
(……君の願いは、人間として生きる事
…そうだろう?さとしくん…
…そうじゃなきゃ、イケナイんだよ…さとしくん
だって、君は
ぼくに、なるんだから)
頭の中に、ぼんやりと浮かんだ白い顔が、ぼくをキッと睨んだ
そして何時もと同じ様に、赤い口の端をくいっと上げると
ぼくに、冷たく言い放った
(だからさ、もう諦めて
………早く、消えてよ)
「いにゃぁーーーッ!!!////」
「Σさとしっ?!」
ぼくは余りの恐さに
そのまま、気を失ってしまったのにゃ…