第8章 しょーくんの願い事
「トレーナーの袖は捲らないといくら何でもみっともないかな」
「にゃ?」
まーくんはさとにゃんの振り回してる袖を捕まえて、二つくるくるって折った
「ん〜、コレでもデカイのか…和くんの借りれば良かったね(苦笑)」
「平気にゃ!さとにゃんコレ好きにゃ!!」
ぼくはまた袖をぷらぷら振り回した
「こら、捲ったのが戻っちゃうだろ(笑)」
「良いのにゃ!ぷらんぷらん、おもろぃのにゃ!!///」
「…まぁ、良いか」
そうこうしている内にタクシーが到着した
ぼくはまーくんと一緒にお家を出ると、たくしーの運転手さんにしょーくんの会社の住所と名前を言った
「さとし、コレを首に掛けておきな?」
そう言うとまーくんは、ひも付きの名札みたいなものをさとにゃんの首に掛けた
「コレ、なぁに?」
「お金が少しと名前と住所が書いてある紙が入ってるから。
もしも迷子になったら、お巡りさんにコレを見せな?」
「うん、わかったのにゃ!」
「じゃあ、運転手さんお願いします」
「はい」
「まーくん、いってきまぁ〜す、にゃ♪」
「はい、いってらっしゃい」
さとにゃんはたくしーに乗ると、窓からまーくんに手を振った
「いってきまぁあ〜〜す、にゃん♪」
「気を付けてね」
ぼくを乗せたタクシーは、しょーくんの会社へ向けて出発した