第7章 かずくんの願い事
「かずくん、どうしてそんにゃに悲しそうにゃの?///」
「……」
かずくんは黙ってさとにゃんのお手てを離すと
携帯を手に取って、何処かにお電話をかけ始めた
「……あ、翔兄ちゃん?今平気?
…うん、悪いんだけどさ、さとし迎えに来てくれない?
いや、そうじゃなくて…帰りたいんだって」
ふにゃ?
さとにゃん、帰るのにゃ??
「…うん…うん……解った、じゃあ待ってるから、お願いしますわ」
かずくんは電話を切るとさとにゃんに背中を向けた
「…今、翔兄ちゃんが迎えに来てくれるから、それ迄ロビーで待ってな」
「にゃんで?一緒にかずくんのお部屋に行くんじゃにゃいの?」
「俺は、今からダメだしされまくったシナリオを練り直さないとなんないから…
…さとしはもう、帰りな」
かずくんはぼくに背中を向けたままで、お部屋のドアを開けた
「翔兄ちゃん、すぐ来てくれるって言ってたから…じゃあ、な」
「Σんにゃっ!!」
さとにゃんは、一人でお部屋に入ろうとするかずくんの背中に、慌てて飛び付いた
「イヤにゃイヤにゃ!さとにゃんかずくんと一緒がいいのにゃっ!!///」
「…別に無理して一緒に居てくれなくても…」
背中から離されそうになって、さとにゃんは必死でかずくんの背中によじ登った
「こ、こらさとし!///」
「イヤにゃイヤにゃイヤにゃあ!さとにゃんかずくんと一緒にいたいにょらっ!!///」
「だって、さっきは帰りたいって言ったじゃないですか///」
「やにゃぁーーっ!!///」
さとにゃんは、かずくんの背中におんぶするように乗っかって、頭にしがみ付いた
「こんにゃに悲しそうなかずくんを放って、帰れにゃいのにゃっ!!////」