第7章 かずくんの願い事
「にゃ?どうしたのにゃ??」
「……あいつには、勿体ないだろう…こんな、可愛い子」
「にゃん??」
お兄さんが、顎を引いて上目遣いにぼくを見た
「……俺みたいな天才クリエーターに掛かってこそ、三次元の世界からでも二次元のアイドルを造れるんだ…」
「…はにゃぁ?」
んん〜…
さとにゃん、お兄さんがにゃにを言っているにょか、サッパリにゃ!
腕組みして首を傾げるぼくのその腕を、お兄さんがむんずと掴んだ
「モデルをしてもらうには、きちんとカラダのディティールを見ないといけないからねぇ…」
「で、でている?」
にゃにが?
…赤い、お水とか??
「取り敢えず……脱ごうか♪」
お兄さんがいやらしく、ニヤリと笑った
「さとにゃんイヤにゃのら!
せっかくかずくんが選んで着せてくれた可愛いお洋服にゃから、脱ぎたくにゃぃにょら!!///」
「…かずくんかずくんって…気に入らないな」
お兄さんはちょっと怖い顔をすると言った
「…いくら大声で叫んでも無駄だからね?
俺みたいな天才ともなると、会社からちゃんとした環境を与えて貰えてねぇ…
この部屋、完全防音だからさ」
「か、…かんぜー、ぼーおん?」
ぼーおんって、なんにゃ?
でも…
「かんぜーはさとにゃん知ってるのにゃ!
しょーくんが教えてくれたのにゃ!
ゆにゅうのさいにかかる、国のゼーキンのコトにゃっ!!」(←文言を覚えているだけで、意味は解っていない)
「はぁ?君、何言ってるの??」
んにゃ?
外れにゃ??
「うぅ〜…解かんにゃぃ///」
「解らなくても良いけど…つまりは、いくら叫んでも誰も助けに来てくれないって、事さ」