第7章 かずくんの願い事
寝癖頭のお兄さんのお部屋は、廊下をちょっと歩いて行った先にあった
「はぃ、入って♪…え〜っと、さとにゃんちゃんだっけ?」
「うん!ホントの名前はねぇ、“さとし”にゃの」
「え?さとし?……君、男の子なの?」
「うん!雄なの!」
「……オス?」
あ
しまったなのにゃ!
人間は“雄”って、言わにゃいのにゃった!!
「え、えと…お、おっす!なのにゃっ!!////」
「?……なんか解んないけど可愛いからイイや」(←良いんだ)
お兄さんはちょっと肩を竦めると、さとにゃんの背中に手を回した
「ま、取り敢えず入ってよ」
「はぁ〜ぃ、にゃ♪」
お部屋の中は、そこら中にさっきの女の子のお人形が置いてあって、壁にも同じ女の子の色んなポスターが貼ってあった
「おわ〜…にゃんか、しゅごぃ」
「可愛いだろう?俺のちゃん♪」
お兄さんはその中の一つを手に取ってぼくに見せた
「うん、可愛いのにゃ!…あ、さっきは赤いお水描いて、ごめんね?」
ぼくがお人形さんに謝ると、お兄さんがオカシナ声を出した
「むひょ〜っ!!ちょ〜〜〜カワユスッ!!!////」
「……にゃ?」
「///君、マジかわいいねぇ〜!!…次回作のモデルにピッタリかも♪」
「にゃん?もでる??…ソレ、さとにゃんさっきやったのにゃ!」
「え?…そうなの??…あ、そう言えば君、何処の子なんだっけ?」
ぼくは勧められたお椅子に座りながら言った
「ぼく、かずくんと一緒に来たの!」
そしたら…
「かずくん?………風山か」
お兄さんの声が、急に低くなったにゃ