第7章 かずくんの願い事
「えぇ、そうなんです…じゃ、僕らはこれで」
「あらあらまあまあ、引き止めちゃってゴメンなさいね!」
「いえ…」
「おばにゃん、またねぇ〜!」
さとにゃんが、おばにゃんに手を振ってあいさつをしたら
おばにゃんが、真っ赤になって手を振り返してくれた
「まぁ〜、可愛い///またねぇ〜、お譲ちゃん////」
…お譲ちゃん?
「おばにゃん、ぼく…」
「さ、行きましょうさとし」
ぼくは男の子にゃから、お譲さんじゃにゃいよぉ〜!
って、言おうと思ったら、かずくんがぼくの手を引っ張った
「にゃ?行くって、ドコに?」
「俺の仕事部屋」
「にゃ〜、かずくんにも“楽屋”があるのにゃねぇ〜!」
「いや、ソレとは違うから(笑)」
「ふにゃ?」
…違うの?
じゃあ、お菓子とか、お弁当とか、置いてにゃいの??(←さとにゃんの頭の中は、基本食いモノのことばっかです)
「ちゅまんにゃぃにゃ〜」
「アンタ、何を期待してたんですか?(笑)」
お口を尖がらせてぷぅって脹れたぼくと手を繋いで
かずくんはお仕事部屋にぼくを連れて行ってくれた
「わぁ…ぐちゃぐちゃにゃ」
「グチャグチャって何ですか。多少モノが多くてちょっと乱雑に置いてあるだけですよ」
うんにゃ!ぐちゃぐちゃにゃ!!
しょーくんが見たら
「あぁ、もうっ!!」
ってなること、うけあいにゃっ!!!
かずくんは山積みになった、本とか雑誌とかプリントみたいなモノを、バサッとどかした
「おぉ!椅子が現れたのにゃ!!手品みたいにゃっ!!!////」
「……バカにしてるんですか?」
「にゃ?…にゃにが??」
「いえ、何でもないです(笑)」
かずくんは現れた椅子の埃を手でパパッと払うと、ソレを指差した
「はい、じゃあさとしは此処に座って、モデルして下さいね?」
「モデル?」
「そ。」
かずくんはそう言うと、パソコンを弄りだした