第7章 かずくんの願い事
「はにゃ、しょーくん、寝てたんじゃにゃいにょ?」
しょーくんは眠そうに半分眼を閉じたまま言った
「…早くしないと、ツナ缶早食い選手権に、遅れちゃうよぉ〜…」
「ツナ缶早食い選手権?!」
「なんにゃしょれ!ツナ缶いっぱい食べられるのにゃっ?!」
「…れっつ、猫缶選手権…」
「大会の名前変わってるし」
かずくんがしょーくんに抱っこされたぼくを取り返そうと手を伸ばしたら、しょーくんがクルッと後ろを向いた
「ちょっと翔兄ちゃん!さとし返して下さいよ!!」
「…あぁ〜、エントリーが始まるよぉ〜…」
「えんとりー?男の人みたいにゃ、女子プロレスラーの人にゃ?」(←それ、神〇忍)
しょーくんはそのままさとにゃんを抱っこして、フラフラと寝室に向かった
「兄ちゃん、また夢みて歩き回ってるんだね(笑)」(←所謂夢遊病ってやつです)
「…あの人の夢、なんとか選手権ばっかだな」
しょーくんがお部屋のドアを閉めたら、かずくんの
「…ちぇ、イイトコだったのに」
って、声が聞こえた
「それで、今日は和也と一緒に行くの?」
「そうにゃ!」
さとにゃんはしょーくんのお手伝いをしにゃがら、今日かずくんと一緒にかずくんのお仕事場に行くんだぁ〜、って言ったにゃ
にゃ?
にゃんにょお手伝いかって??
あのね!さとにゃん、一日じゅう人間にゃから、いっぱいお手伝い出来る様ににゃったにょらっ!!
しょんでね、今はねぇ〜…
「みてみて、しょーくん!みてなのにゃっ!!///」
「おぉ〜!上手だねぇ!耳が付いてるから、これ、もしかしてさとしくん?」
「そうなのにゃ〜♪」
さとにゃんは、オムレツにケチャップで描いたお顔をしょーくんに見せびらかした
「かわいいでしょぉ〜♪♪」
「うん、可愛いね」
「…オハヨウ」
さとにゃんが今度はにゃんの絵を描こうかにゃ〜?
って思っていたら、かずくんがおっきしてきた
「和也…起きるの早くね?」
「そりゃ、早く眼も覚めますって…ねぇ?さとし♪」
「ねぇ〜♪」
「…トコロでコレ、何?」
かずくんがさとにゃんが描いてるケチャップの絵を指差した
「しょーくんの、お鼻の赤いお水〜♪」
「……さとしくぅん(泣)」
「…色、一緒ですもんね(笑)」