第6章 じゅんくんの願い事
「あぁ、済みませんディレクター。手が滑ってしまって」
だーりんがお家では見ない感じの笑顔でそう言いながらやって来た
オジサンさんは、落ちたお絞りを拾うと、頭を擦りながらお絞りをだーりんに手渡した
「じゅ、潤くん…どうやったらあの距離から手が滑ってお縛りが飛んで来るんだい?!」
にゃ
そう言えばそうにゃねぇ…不思議にゃ
だーりんはお家ではしない笑顔(←要は営業スマイルってヤツです)をしながらでぃれくたーさんに言った
「さぁ?どうしてですかねぇ…ただ、こいつにちょっかい出してると、今度はグラスとかを手を滑らして飛ばしちゃうかも知れませんので、気を付けて下さい」
「そ、そうかい…わ、解ったよ(汗)」
そう言うと、オジサンは頭を擦りながら行ってしまった
「…全く、油断も隙も無いな」
「にゃ〜、だーりん、物凄い手の滑りっぷりにゃね!」
「……(苦笑)」
だーりんは困った顔で笑うと、さとにゃんの頭を撫でた
「…なぁ、さとし…やっぱり楽屋に戻ってないか?」
「えぇ〜?さとにゃんだーりんのお仕事見たいのにゃ〜!」
「…困ったな」
だーりんは腕組みすると、ふぅって溜め息をついた
うぅ〜ん、かっこうぃ〜///(←そんなコト言ってる場合なのか?)
「…おい、マネージャー!」
ちょっと考えてから、だーりんがマネージャーさんを呼んで言った
「…悪いんだけど、こいつに張り付いててくれないか?誰も寄せ付けないように見張ってて欲しいんだ」
「はぁ…解りました」
「にゃ?さとにゃん、見張られるの?また失敗しちゃうといけにゃぃから?」
「…さとしは何も悪くないよ…俺が心配なだけ」
「にゃ///」
だーりんはそう言って優しく笑うと、さとにゃんの頭を軽くぽんって叩いた
はぁ…
だーりんたら、かっこうぃのにゃ〜
さとにゃん、惚れちゃうのにゃぁ///(←既に惚れておりますが)
「黒柳さん、入られまぁ〜す!!」
「宜しくお願いしまぁ〜す!!」
「あらあら、風山さんどうもこんにちはぁ!今日は宜しくお願いしますねぇ!」
だーりんがリビングセットのソファーに座ったら、玉ねぎみたいな頭のおばちゃんがやって来た