第1章 ぼく、さとにゃん♪
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さとにゃんは猫にゃから、人間より耳がイイのにゃ
それに、何時も寝てばっかにゃけど、その代わり眠りが浅いのにゃ
だから、しょーくんのベッドで丸まって眠ってても、まーくんが静かに玄関のドアを開けるのにゃんて、すぐ解っちゃうのにゃ!
え?
にゃんでしょーくんのベッドで寝てるにょかって?
だってしょーくんが
「俺の部屋なら安全だから」
って言ったからにゃ!
にゃ?
アンゼンって、何かキケンがあるにょかって?
……にゃ??
………
わからにゃいのにゃ!だって、さとにゃん、猫にゃからっ!!
でも、しょーくんがそう決めた時にかずくんが
「…ちぇ」
って、言ったのにゃ!
なんでかにゃ?
Σぴくっ…ぴくぴくっ!!
「…あ、まーくんにゃ!」
いま、玄関が開いた音がしたにゃ!
えっと、しょーくんを起こさにゃいように、足をどかして…にゃ
ん?
足?
にゃんでどかしてるにょかって?
だって、しょーくん、寝相がとっても悪いのにゃ!
ゆだんしてると、けっ飛ばされて、ベッドから落っこちちゃうのにゃ!
それこそ、キケンにゃ!!
だか、初めからお腹の上にのせておくのにゃ!!
でぇ、どかしてぇ…
「よいしょっと、にゃ」
ぼくは、しょーくんのお部屋をこっそり抜け出して玄関にいったにょら
「まーくん、おかえりにゃ!」
「あ、さとし、ただいま」
ぼくは靴を脱ぎ終わったまーくんの腕にぶらさがったにゃ
「まーくん、まーくん!さとにゃん今日可愛い服着たのにゃ!まーくんにも見せたかったのにゃ!」
「可愛い服?」
まーくんはぼくを腕にぶらさげたままリビングにいった
まーくんは、力もちなのにゃ!
「うん!フリフリの、女の子の服にゃ!」
「ふふ、和くんに着せられたの?」
「そうにゃ!…なんで、解るのにゃ?」
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