第38章 我慢しないで・悲鳴嶼行冥
「、、、」
悲鳴嶼に耳元で囁かれ、は体を震わせた。
まだ夜は明けていない。
悲鳴嶼はを布団に押し倒した。
「、、、行冥さん、、、」
は悲鳴嶼を見上げる。いつもはるか頭の上の方にある悲鳴嶼の顔も、今は目の前だ。
は大きく深呼吸をした。
「、、、行冥さん。」
「どうした?今日はやめておくか?」
は首を横に振る。
「違うんです。あの、、、」
はさらに深呼吸をした。
「我慢しないでください。」
「我慢?何の話しだ?」
「あの、この間、見てしまったんです。」
悲鳴嶼が風呂場で一人でしているところを。しかも、情事が終わった後だった。
「一回じゃ足りないんですよね?行冥さんのことだから、私の体のことを考えてくれてるのはわかってます。でも、私だって普通の女子よりは体力だってあります。何より、行冥さんを受け止めたいんです。ダメですか?」
悲鳴嶼はの話しを聞き終わると、そっと彼女のおでこに口付けた。
「いいのか?そんなことを言われれば、手加減が出来なくなるぞ。」
「はい。覚悟は出来てます。行冥さんをください。」
悲鳴嶼はに口付けた。