第28章 バレンタイン大騒動・柱7人(裏なし)
はやっと教室に着いた。ドアを開けようと手を伸ばす。
「。」
そこに居たのは悲鳴嶼先生だった。の部活の顧問でもある。
「。探していた。」
「すみません。何かありましたか?」
今日は部活は休みだったが、何かあったのだろうか。
「これを君に渡したくて。」
悲鳴嶼先生は可愛らしい瓶に入った飴の詰め合わせを差し出した。
「チョコレートは君もたくさんもらっただろう。私は飴にしてみた。」
「えっと、もしかしてバレンタインですか?」
「そのつもりだが。あぁ、気にする必要はない。受け取ってくれればそれでいい。」
そう言われ、は思わず受け取ってしまう。
「出来れば返事をもらえたら嬉しい。」
悲鳴嶼先生は合掌すると、くるりと背を向けて行ってしまった。
とりあえずは帰ることにした。
ホワイトデーのことは今は忘れよう。