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鬼滅の刃 裏 短編集

第26章 甘えん坊・不死川実弥


実弥はこの日休みで家に居た。恋人のは珍しく友達と食事に行く、と出掛けていた。もうそろそろ帰って来るだろう。
「ただいま〜。」
玄関からそんな明るい声が聞こえてきた。実弥は玄関へと向かう。
「実弥さぁん。ただいま。」
が実弥の姿を見て嬉しそうに笑う。頬は赤く、微かに酒の匂いがした。はそのまま玄関に座り込んだ。
「酒臭え。弱いんだからあれほど飲むなって言ったよな。」
「ちょっとしか飲んでないよ〜。」
はヘラヘラと笑っている。
「実弥さぁん。草履脱げないよぅ。脱がせて。」
実弥は溜息を吐くと、草履を脱がせてやる。は元々甘えん坊なところがあるが、酔うとさらに甘えん坊になる。
「実弥さぁん。歩けない。抱っこして。」
は両手を実弥に向かって伸ばした。
「仕方ねぇな。」
実弥はを横抱きにすると、布団の敷いてある自室へと運ぶ。布団の上にをそっと置いた。
「実弥さぁん。」
「今度は何だ。」
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