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【オメガバース夢小説】闇の中の光の波紋【HQ/影山飛雄】

第10章 2話 箱庭へ


 そんな動きを続けていた所、今までに嗅いだ事の無い不思議な匂いがいた。
 何故か心地好い、ずっと嗅いでいたいと思う様な気分が良くなる匂い。

(何の匂いだ?何処から……)

 顔を上げ、視界を上へと変える。日差しが差し込み、木漏れ日が木々を青々と茂らせている光景に息を飲んだ。


 と、同時にガサ!と言う草木が揺れる音と同時、に木の上から何かが出てきた。


「…………」

 突然の事に言葉が出てこず、身体も動かなかった。
 目の前に姿を表したのは木の枝から姿を表した、小さな少女。
 長い髪の毛は重力に従い地面へと向かい、前髪も同じで綺麗な額が見えた。


「君!Ωだよね!私と番になろうよ!」


 開口一言目の言葉に、思考回路が停止してしまった。
(2021,10,24 飛原櫻)
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