(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第14章 『Goddess』2
前回のあらすじを一言で言うなら、『工藤椎奈は詰んだ』だろうか
あれから外出時刻(五分前到着を目処に)なるまでゆっくり茶会を楽しんで語らい、パーティー会場となったホテルに行くのは男二人のカッコいいスポーツカーだった。勿論降谷さんの車は白いRX-7で、諸伏さんのはフェアレディZ、絶対ただの探偵兼アルバイターや、バンドマンが買える種類じゃないんだけど……
密かにそんな疑問を抱きながら会場となったホテルに着くと、まずはロビーラウンジの奥まで行ってフロントスタッフ二名に招待状を翳した。すると二人とも女性だったスタッフ達が瞳をキラキラさせて、「もしかしてお二人の恋人ですか?」と聞いて来るので、「最近雇った探偵なんです。世間には秘密ですよ?」なんて悪戯な笑みでウインクしたらスタッフ達の顔が真っ赤になった。そして興奮気味な彼女達が嬉しそうに話しかけて来る
スタッフA「あの!私達二人とも貴女の大ファンなんです!!」
椎奈「えっ、私のファンですか?!応援ありがとうございます!」
スタッフB「良ければ握手して下さい!藤峰有希子もそうだったけど、実物SHINAちゃんも可愛いです!」
椎奈「勿論いいですよ!可愛いだなんて照れますね〜」
そんな感じで女性スタッフさん達にファンサをしつつ、大広間への行き方を聞くと「お互い仕事を頑張りましょう」と言って笑顔で手を振りながら別れた。どうやら大広間へはエントランスのエレベーターで2階に上がり、中央にある大きな観音開きの扉が目印らしい。それを聞いた私達は真っ直ぐ大広間へと向かって行った───
煌びやかな観音開きの扉を開けると、そこでは既に大勢の招待客達が集まって和やかなムードこ談笑を楽しんでいた。彼らはさすがブランド企業の上層部だけあって、その装いも佇まいも上品な印象がある
広間は奥の舞台の手前にバイキング料理が一列で並べられ、壁際にはホテルスタッフが数名待機し、丸テーブルが等間隔で数個設置してある。そして天井を見上げてみると巨大なシャンデリアが飾ってあり、そんな場所を貸切にする一流ブランドの偉大さは驚くばかりだ
椎奈「えっと……まずは主催者さんにご挨拶をしないと!社長は何処だろ?」
ベルモット「ああ、社長ならあそこみたいよ」