(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第37章 漆黒の葬列 後編
椎奈「ええ、そんな状態じゃ逃げも隠れも難しいわ」
コナン「流石に無茶が過ぎるぜ……。それに多分……お前がそう考えるなら大丈夫だ……!」
阿笠「へ?」
コナン「……なぁ姉さん、オレはそう思うんだけど、」
たとえこの後居場所がなくなっても警察に保護される算段とは言え、心底声を荒げてまで重傷の哀ちゃんを心配している博士に続いて眉間を深く顰めた私と共に彼女を止める新一。その上で顎を指で触れる何かを思考する時の仕草をしつつ、恐らくその必要はないとまで言った。そう言って新一がチラッと私の方を自信無さげに見るので、それに頷き返した私が後に続く。
椎奈「……そうね、私も同意見」
灰原「……どうしてそう思うのかしら?」
椎奈「……言ってはなんだけどジンとウォッカは貴女の思考や行動パターン、毛髪で本人だと判断するほど異様に把握してるでしょう?だから貴女の判断を聞いて、奴らもそう考えて疑わないんじゃないかと思ってるの。そもそも幼児化がバレてないとは言え、推理も根拠も無視して本能と感で追い詰めてくる相手だし……一人で宛もなく彷徨うなんて危険だわ……」
灰原「!!それは……」
だから今1番安全なのは米花町に止まる事で、外出するなら単独行動を極力控えておくのがベストだと。その言葉で締めくくった説明に納得した様子を見せた彼女は、私と博士と新一をそれぞれ見た後に重々しく頷いたのだった。