(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第5章 若き桜達との再会
伊達「それは……。まぁ、一般人を守ることが警察の使命だ。椎奈には酷な話だろうが、俺らは誇らしい選択だと思うんだが……」
椎奈「だけど在処を教えてくれるのは3秒前だった。それまで残り一本になるよう切ってしまって、場所が表示された瞬間切れば助かった……。あっさり生きるのを諦めちゃダメだ、死んだら家族も友達も仲間も悲しんじゃう。自分達には誇らしい死でも、全員怒りや後悔なしに納得出来ないよ」
松田「確かに、もっと足掻きようがある事件だわな……」
椎奈「沈むの早い、まだあるよ」
萩原「まだあるの?!」
椎奈「今度は悪の組織に潜入捜査を行う部署なのね。そういう任務は偽名を使って本性隠すでしょ?同じ部署の人が連絡係になって、たまに密会したりするらしいの。だけどある日、連絡係の人が組織を裏切って潜入しているその人の情報を売っちゃうの」
降谷「それはクソだな」
椎奈「ホントにそうだよね……。それで潜入してたその人、自分と友人や家族のデータが入った携帯ごと胸を拳銃で撃って自害するの。絶対に頼れる仲間が居たはずなのに、助け求めて答えてくれる友人だっていたんだよ?絶対自分だけでどうにかしようと思っちゃダメ、もっと周りを頼れば未来は変わると思う。助かる手段が必ずあったし、汚職刑事の始末も何とか出来たと思う」
諸伏「ああ……俺も同感だよ」
椎奈「次で最後ね」
萩原「もう一個あるの?!」
既に深刻で残酷すぎる(本来辿るべき自分や友人の)殉職話をいっぱい聞いてしまい、五人は血の気が引いた真っ青な顔でアイスを食べていた。なので内心申し訳ないと思いながらも、この勢いで最後の爆弾を落とさせてもらう
椎奈「ぶっちゃけこれが一番悲しい。結婚間近の刑事さんが徹夜の捜査で同僚の人と歩いていたら、指輪を挟んだ手帳を落として交通事故に遭うの。彼女さんは捨てられたと思って自害するし、遺体を引き取りに来たその両親も事故に遭う。落としたり失くしたり出来ない物は、落とさないよう保管しようね」
伊達「お、おう……。全部丸ごと気をつける……」
絶対だからね、約束だよ?そんな私が念押す声に全員が揃って頷いたので、必要な話を終えた私はささっとアイスを食べ尽くす。これで助かるのかは彼らの気持ち次第だ