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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第36章 漆黒の葬列 前編



灰原「……あんな衆目の場で自滅行為までしといて貴方、肝心の証拠まで頭回らなかったの?今や簡単に携帯も逆探知出来る時代よ、きっと居場所を把握されてるわ」

コナン「しょ、証拠は仕方ねぇだろ?手元に録音機なんてねぇんだから……あーくそっ!何て誤魔化せば良いんだ?!」



小声でのやり取りを経てサァーッと顔を青ざめさせる工藤くんに、私も関係者ながら腹を括っておく。



灰原「……それで分かったの?彼らが狙ってるターゲット」

コナン「あ?ああ……ジンが電話で言ってた、6時前後にここへ来て、尚且つ明日にも警察に捕まりそうな人物は……あの男しかいない」

灰原「なるほど?今、収賄疑惑で新聞紙上を賑わせている、あの政治家ってわけね……」

コナン「捕まる前に口封じするって事は、あの政治家も組織の一員なのか?」

灰原「どうかしら……」



さっき見かけた目暮警部や高木刑事を始め、別の位置には松田刑事と伊達刑事もいる中、一体幹部のピスコがどうやって殺人を犯すのか。腕時計を見ながら挙動不審に周囲を気にする呑口茂彦議員は、自分が抹殺される事を察しているのかもしれない。



コナン「(さぁどうする?ピスコさんよ……。ターゲットが警察の監視下にあるこの状況で殺人は不可能だぜ?強引に事を起こそうとすれば、その前に催眠銃で眠らせてやる!!)」

アナウンサー「では皆さん!酒巻監督が以前、ひた隠しにしておられた秘蔵フィルムをスライドでご覧にいれましょう!」

コナン「(ス、スライド……?)」



パカッと腕時計の蓋を開けて催眠針を撃つ準備をしているくださいくんだけど、舞台上のカーテンの部分にプロジェクター一式をセット済みでアナウンサーの一声の後に会場は電気が消えてしまった。そして同時に、呑口議員も姿を見失ってしまう。一体どこへ、と工藤くんや捜査一課の人達も周囲へ散会して探したけれど……。不意に真っ暗闇で謎の音が何度か聞こえたと思った直後、電気が着いて落下したシャンデリアの下敷きになって仰向けに倒れる呑口議員が発見された。



灰原「(……嗚呼、ピスコがやったのね。体を張った臨死体験なんて初めてよ、出来れば二度とやりたくないわ)」



正直、未だにジンと面と向かって遭うのが不安で恐ろしい、頭じゃなくて無防備な顔に当たったら死ぬわ。ましてや、私の死亡は世間的に誤魔化される。
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