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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第35章 お怒り刑事と少年探偵団




──────NO side

話は遡って、灰原哀が帝丹小学校に編入してからして一月半。


いつも華麗に事件を解決する探偵の姿の憧れ、同級生で何度か事件を解決しているコナンに嫉妬し、コナンから己を差し置いて『危険』だからと遠ざけられ、事件に関わる度に警察や家族に説教されていた子供達は不満が大爆発。それも腹立たしいのは行動派で推理力を買われるコナンまでも追い出され、今年から頻繁にお世話になっていら押しや強請りに弱い阿笠博士(ひろし)も、決して事件を解決しに行くことを許してくれない。どうして大人達は褒めたり喜んだりしてくれず、阿笠は子供を止めきれなかったことを謝り、警察はいつまでも自分達を叱りつけ、両親も逆に迷惑をかけたと頭を下げるのか。彼らはただ純粋に正義の味方の探偵に憧れ、羨む同級生の背中を追いかけ、焦燥感と淋しさを周囲に打つけているのだ。


それ故に子供達は「コナンばっかり活躍してる」と不満を口にするが、灰原から見れば子供達自身の振る舞いは己が原因だと理解して自重しないコナンにも非がある。ましてや警察側とて、コナンや子供達が捜査へ割り込むなんて許容しない。それをきちんと説得しようした灰原だったが、不満だらけの子供達は認めて貰えない現実が悔しくて仕方なかった。しかしどれほど苦手な刑事が捜査一課にいて事件毎に揉めても、怒鳴られるのは恐ろしいが悪人じゃないので嫌いではなかった。


だからこそ反発心から空回った行動をする一同はある日、コナンを除く探偵団の灰原哀と小嶋元太、円谷光彦と吉田歩美で保護者代表の阿笠と共に喫茶ポアロを訪れた。すると既にカウンター席に来客が三人いたらしく、その来客のうち二人がよく会う捜査一課の松田陣平と伊達航だった。



歩美「あっ!松田刑事と伊達刑事!」

元太「ホントだ!事件か?!」

松田「ちげーよ、ホイホイ事件が起こってたまるかってんだ。休憩しに来ただけだ、つーか挨拶の前に聞くもんじゃねぇよ」

「「「こんにちは!」」」

「「「おう、こんちには」」」



予想外のメンバーに大きな目を更に丸めて驚く歩美と、続いて真っ先に事件を疑う元太に、その問いかけを荒っぽい口調で否定する松田。すると子供達は挨拶が先だ、という大人の注意を受けてきちんと挨拶するので、伊達と松田ともう一人の連れ、萩原研二も挨拶を返す。
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