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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第32章 黒の組織から来た女1



───シェリー(宮野志保)side

お姉ちゃんがジンに殺された。組織が私達を解放するという嘘を信じさせ、条件として銀行強盗を成功させる無謀な任務を要求し、姉は組織の幹部・ジンとウォッカに交渉の場で銃で殺された。姉は今回奪った10億円の在処を決して言わず、それを口実に撃たれてしまったらしい……。某日、米花町で起こった強盗事件は、お姉ちゃんが仲間数人で行った容疑者死亡の犯罪になった。元から過去に交際していたFBIのNOCを組織に招いた事で危険視されていて、始末する表だった理由が欲しいからと確実に失敗するだろう命令を出していた……


だから私はお姉ちゃんが殺害されたと知った日からずっと、組織の命令に反抗して閉じ込められた。元から組織に従順じゃないし、命令を聞いていたのは大事な姉を人質にされ、シェリーという名の幹部の地位が私達姉妹を最低限、組織の悪意から守れる砦だと思っていたからよ。だけど、これでもう、全てがどうでもいい……。既に物心がついた頃には両親が死んで、唯一の家族だった姉も消えてしまった。私じゃ守れなかったんだ。それに、違法じゃなかった救命の為の薬だった、研究中のそれを毒薬として勝手に悪用されてしまって……。僅かな生きる希望さえ失った私にはもう……


明るい未来も、生きていく理由も、組織の言いなりになる道理もない。だってもう、私には何も残ってない……無いんだから……───











という、絶望しきった悲劇を演じきった私は現在、研究で与えられたラボの真っ暗な一室に監禁されている。壁全体を這うように付いたパイプの一つに片手を手錠で繋がれ、外への連絡手段や脱出出来そうな道具は当然無い状態だ。何とか振る舞いは怪しまれず、数日間を地獄のように過ごしている。


と言うのも、ジン達や組織が死亡したと思ってる私の姉は、姉の幼馴染で公安警察だという人達の保護され、無事に生きているかもしれないからだ。公安は日本警察の秘密組織で諜報活動もしていて、そこから降谷零さんこと安室透を名乗る幹部のバーボンが潜入中。既に二年ぐらい前に死亡偽装で抜けてしまった諸伏景光さんこと、元幹部だったスコッチさんとも会えている。彼らに組織の企てや私達姉妹に関わる多くの真相を教えてもらい、少し前から協力者として保護して貰う算段を立てて今に至る。

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