(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第30章 10億円強盗事件
椎奈「もちろん強要されて不本意だからって、犯罪組織にいたことや毒薬製造の罪は赦されないと思う。私も正直言って綺麗な正義感で納得し尽くせたわけじゃないし、あの子が無事ですんで、薬の秘密や貴女達の境遇を知って気持ちを持てただけ……。だけど新一も施設内にいた顔見知りの警察官を頼らなかった、危険に自ら飛び込んで行ったから未熟が招いた部分もあるの……。だからあの子に解毒薬を作ってあげて欲しいし、一刻も早く組織を壊滅できるように協力し合いたい」
そう言った私が製造者の一員である志保ちゃんを責めず、協力を持ち掛け、新一本人も非があると辛辣なので明美さんが少し狼狽えていた。けれど仮にも組織に関わっていた身として、経緯を知らずとも私の言い分が決して大袈裟じゃない行動なのだと思ってくれたのか否定の声は無かった。そして私の本心からの言葉に涙を溢れさせながら強く、そして何度も頷き返してくれた
明美「……ええ、ええっ!!私も志保も必ず罪は償っていく、貴方達に手伝える限り協力したい!!だから……だからホントにっ、ありがとうございますっ!!宜しくお願いします!!」
椎奈「明美さんには今後、色々苦労も危険も待ってるんです。私の方こそ潜伏していく為とはいえど、沢山お世話になるんです。これからは同じ協力者としてだけじゃなく、歳が近い友人として宜しくお願いします」
明美「いっ、いえいえそんな……!!実は私も志保も貴女のファンで、組織に縛られたあの生活も曲を聴けたおかげで心を救われたんです!!そんなSHINAさんの支えになるなる私っ、わたし感無量で!!」
椎奈「おっ、おぉう……」
お互いこの場の話し合いで漸く彼女の罪悪感や私の気まずさを失くし、これからは同じ協力者兼友達として仲良くなろうと告げれば衝撃のカミングアウトが出た。何と宮野姉妹が私のファンだったらしい、そう言う明美さんの勢いが凄すぎるあまり圧倒されてしまった。と言うか、志保ちゃんも一緒に私の曲を聴いててくれたなんて、思ってもみなくて涙が出るほど嬉しいんだけども……
しかし、そうやって感動に浸った安寧の余韻は続かない。後日、私のスマホに届いた蘭ちゃんからのメッセージで唖然となった
《蘭:コナン君が何日か前に博士の発明品を貰ってて、それで事件の犯人倒してたよ》