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(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)

第20章 工藤家の別居と、彼らの深淵



ーーー新一side

それは海外移住を選んだ両親と、高セキュリティのマンションに引っ越す姉と四人で過ごす最後の日。普段より豪華な食事を美味しく堪能し、腹一杯でミステリー小説を読みながらリビングで寛いでいると、両親が俺と姉さんに話があると言ってリビングに入ってきた。俺と姉さんがテーブル横の一人掛けソファに座り、両親はテレビの正面の二人掛けソファに腰掛けた




新一「……で、話って何だよ母さんに親父」


有希子「一応最後に聞いときたくて、新ちゃん本当に一人暮らしで大丈夫?料理も洗濯も掃除も全部一人だけなのよ?月に一回何日間と学校行事は帰ってくるけど、それ以外はずっとそうだわ」


新一「だぁから大丈夫だって、俺もそのぐらいは出来るんだ!俺は住み慣れたここがいいし、姉さんは別居が気楽だろ?親父と一緒じゃ実践経験少なくなって一人前の探偵になる機会がねぇんだ」


椎奈「しかも海外に行くってなったら、蘭ちゃんと殆ど会えなくなって寂しいもんね。確か志望校も一緒なんでしょ?」


新一「ばっ、バーローそんな理由じゃねぇよ!名前が探偵みたいだなって決めただけだ!つーか、何でアイツらの志望校知ってんだよ!」


椎奈「そりゃあ私達姉弟と仲良くしてくれてるんだもの、気になるでしょ?」


有希子「そうよねぇ」




何故か移住を自分達で決めて準備も終わらせたのに、未だに母さんが念押しで確認するので返事が思わず荒っぽくなってしまった。でもしょうがねぇだろ、このやり取りは一人暮らしが決まってから何度かされてきた。別に俺は心配されるほど家事が苦手じゃないし、あれこれ心配される性格や年齢じゃない


そして初恋である蘭と離れ難いのを姉に言い当てられて、思わず羞恥で動揺してしまう俺を姉が微笑ましそうに笑っていた。母も嬉々としてはしゃぐから恥ずかしい。咄嗟に照れ隠しで誤魔化した俺だけど、名前が似ているなって興味が湧いたのは本当だ




優作「そうか、お前自身がそこまで拘るのなら今後も言うまい。しかし有事の際は必ず連絡するんだぞ?探偵の仕事に恨みやトラブルは付きもの、刑事事件に関わるのなら尚更だ。蘭ちゃん達や周囲も巻き込む恐れがある」


新一「……ああ、勿論分かってるよ。けど俺はそれでも探偵になりたい。蘭達が巻き込まれてしまっても、必ず俺が謎を解き明かしてみせるさ」
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