(名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした(改)
第18章 裏事情1【原作2年前』
顔合わせ当日、父さんと一緒に車に乗った私は二人で引っ越し先のマンションに出かけ、隣人の親友だという陣平くんや研二くんや航くんと現地で待ち合わせた
彼らが紹介してくれた部屋は20階以上ある高層マンションの10階、非常口から一番近い端っこを勧められ、廊下は壁で覆って外から見えない隠れ家的な作りになっている。建物の両端と中央に階段、同じく中央にエレベーターが設けられて外観も中も白で綺麗に保たれていた。おおっ!これなら気兼ねなく誰かと会えるぞ!
思わずほえーっと感嘆しながらキョロキョロ見回していると、その間に研二くん達が隣人の部屋のインターホンを押していた。それから男性の声が「はい」と応答してくれて、陣平くんが「着いたから開けてくれ」と言うとすぐにドアが空いて中に通される
すると五人で隣人の部屋に向かいながら、彼らに監視カメラの位置を聞かされ、完全すぎる警備システムに「やっぱり過保護すぎない?」と溢したら「そこまでしないと危ない街、それが米花町だ」と全員に真顔で言い返された。説得力しかなかったよね….
そんなわけで10階の端から二部屋目の隣人宅に着いて、今度は個室に備えられたインターホンを押すとドアを開けて出てきたのが、めっちゃくちゃイケメンな若い美男子だった。陣平くんほどゆるふわじゃないパーマがかかった茶髪、黒縁眼鏡の下には二重の目と右側に泣きぼくろ……高身長かつ芸能人でもなかなかいないイケメンがいた!
彼が「いらっしゃい、待ってたよ」って微笑みながら喋った声は低くて綺麗で、しかし作り物めいた気がして違和感を覚える。おかしい……歓迎されているのに、嘘が混じっている気がするんだけど?そう感じ取って他の四人を見てみるが、そういった事象に過敏そうな彼らが男に対して和やかだ。「お邪魔しまーす」「入れ入れ〜」と、とっても親しそうにやり取りするので、平和的な様子に一先ず様子見を決めた
そして奥のリビングに案内されると、今度は短い金髪に切れ長の目と口髭を付けたダンディな人……所謂イケオジさんにフッと口角を上げて迎え入れられた。顔面の偏差値ヤバすぎない?嫉妬や妬みで事件に巻き込まれない?
そんな風に圧倒されかけていた私に、六人がまず放った言葉というのが冒頭の彼らを紹介する為のやり取りだ───